川原泉に関する二、三の事柄

レナード現象には理由がある (ジェッツコミックス)

レナード現象には理由がある (ジェッツコミックス)


http://b.hatena.ne.jp/keyword/%e5%b7%9d%e5%8e%9f%e6%b3%89経由id:miyakichi:20060731とid:Mr_Rancelot:20060730:p3とid:HODGE:20060730:p2
この人たちの大きな間違いは川原泉が結果として行っている描写を原因と受け止めているところだと思う(`八´)y-~
問題にすべきはBL的なもの全般なんじゃないだろうか
男性向け百合モノが女性同士の同性愛者に対する無自覚な搾取*1であるように女性向けのいわゆるBLは男性同士の同性愛者に対する無自覚な搾取に他ならない
「真面目な人には裏がある」はそういった無自覚な搾取を行う一般人に向けて発表された作品であることを考えると、これほどまでに無邪気なBL消費者こそが性的マイノリティを差別していることをはっきりと描いた作品は無いのではないだろうか
視点がマジョリティである日夏晶にある以上、ゲイである塔宮兄が日常を破壊する幻獣であるバジリスクとして描写されるのも当たり前だ
つうか登場人物の台詞をそのまま作者の台詞にしてしまう人がまだいるんだなあ
筒井先生の戦いはいったいなんだったのか
「真面目な人には裏がある」はBLというものが如何にゲイの人に対する間違った理解を広めているかがテーマでありそれは「あの子の背中に羽がある」において示されたペドと近所の頼れるお兄ちゃんは紙一重というテーマとともに現代における病理に深く切り込んでいながらまったくそれを感じさせない川原節の真骨頂とも言うべきものなのだ

*1:女性同士の性愛を男性が利用するための手法として使用している