企業は労働者を恐れない

id:fromdusktildawn:20080228:1204203051
人生がうまく行ってる人の認識はこんなものなんだろうなあ(´Д`)y-
ただ二点だけ危険な勘違いがある

たとえば、全国平均の事務職の求人倍率は0.21倍。5人に一人しか採用されない猛吹雪だ。
しかし、東京の情報処理技術者求人倍率は5.8倍だ。平均年収も事務職よりはるかに高い。
良質の雇用は、有り余っているんだよ。

事務と比べたらいかんわ(;´Д`)
ぶっちゃけ事務屋はどの企業でもアウトソーシングされちゃってる上に派遣でも採用は厳しい
それに比べれば大概は良質の雇用だろう
さらに言うならそれは十年前の同じ仕事に比べるとどうなんだろう?
ひょっとしたら十年前はもっと倍率も条件も良かったんじゃないだろうか?*1

それともう一つ

労働組合など時代遅れだ。労働者のストライキなど絶望的に時代遅れの闘争手段なのだ。
現代では、現場の主戦力となっている有能なエンジニアたちの集団転職の方がはるかに、会社を恐怖のどん底に突き落とすリーサルウェポンなのだ。
企業より労働者の立場の方が弱いというのは、あくまで一般論でしかないどころか、一般論としてすら怪しいんだ。

現場の主戦力の集団転職というのは机上の空論でしかないんじゃないだろうか?
もしそれを実行しようとしてもその職場に満足しているものもいるだろうし会社はかならず切り崩しを図ってくる
しかも現場の主戦力であるのならばそれを理由に退職を認めないこともありえる
仮に辞められたとしても次の職に就くときにそのような退職理由であることがバレれば採用されないだろう
採用するとき、直前の職場に退職理由を問い合わせる企業は多い*2
一般論としてはいまだに企業より労働者の立場のほうが圧倒的に弱い
それがぁゃιぃと言い切れるのはよっぽどのマッチョか世間知らずのおぼっちゃんだけだ

*1:暇があったら後で調べてみよう

*2:それが法律に触れることであっても

まっとうな正論だ

時事ネタを扱ったらひさしぶりにおとなり日記が表示されたよ(´Д`)y-
id:daisuke1975:20080228

何度でも言おう、労働力=人がいるから企業が成り立つんだ。
そして労働力があるから社会が成り立つんだ。

まっとうでまっすぐな正論だ
とても正しい意見だ
だがそれが通用しない社会になりつつある
id:haikyo:20080207#p1でも書いたが労働力を社会の根幹に置かず数値化し単なるコストとして扱うことを画策する勢力がありそれは見事に成功しつつある
そうした社会においてはid:fromdusktildawnの人の書いていることにはある程度の説得力がある*1
だがid:fromdusktildawnの人であっても企業にとっては置き換えの効くパーツに過ぎない
彼は確かに年収を四倍にしたかもしれないがそれはコストが引き合う結果であったに過ぎない
同じ仕事が出来て半分のコストで済む人材があれば彼はあっさりと交換されてしまうだろう
そして企業はそういう人材を作るノウハウをid:fromdusktildawnの人がする仕事から抽出しているはずだ
ストライキにせよ集団転職にせよ、企業はそれに対応する手段を幾つも用意している
むしろid:fromdusktildawnの人のように考える人が増えるほうが企業は労働者を扱いやすくなるだろう
自分が奴隷ではないと思っている奴隷ほど扱いやすい奴隷はない

*1:危険な勘違いはあるにせよ