七十六こ目

 かつて処刑場であったという。
 明治期というから100年ちょっと前。
 造成すると人骨がごろごろと湧き出し、不動産屋は大枚はたいて魂鎮めの儀を行ったという。
 そう語ってくれたあずまびとの客人に、京都の地下鉄に金がかかるのは、掘れば湧き出す人骨の年代測定が主な原因であると伝えるのを忘れた。
 かつて鳥葬の地であった川の河原では、人骨が出ても、それを歴史学者に渡すのか、法医学者に渡すのか?
 京都という土地ではそこから始まる。
 古い都市はこれだからコマル(;´Д`)